JavaScriptプログラミングにおいて、「同期処理」と「非同期処理」は非常に重要な概念です。実は、日々のコーディングでこれらを意識せずに使っていることが多いのです。名前は聞いたことがあるけど、実際のところよく分かっていない...そんな方も多いんじゃないですか?
今回は、この「同期処理」と「非同期処理」について、できるだけわかりやすく解説していきます。一緒に理解を深めていきましょう。
同期処理:順番待ちの世界
同期処理は、私たちの日常生活でよく見かける「列に並んで順番を待つ」状況によく似ています。
特徴
- タスクを一つずつ、順番に実行
- 一つのタスクが終わるまで、次のタスクは待機
- コードの実行順序が予測しやすい(でも、待ち時間が長いかも...)
メリット・デメリット
メリット
- シンプルで直感的なコードの流れ
- デバッグがしやすい
デメリット
- 時間のかかる処理で全体が止まってしまう
- リソースを効率的に使えないことも...
では、実際のコードを見てみましょう
console.log("タスク1開始");
// ここで時間のかかる処理が行われると...
console.log("タスク1完了");
console.log("タスク2開始");
実行結果:
タスク1開始
タスク1完了
タスク2開始
見ての通り、きれいに順番通りに実行されています。
でも、タスク1に時間がかかると、タスク2は待つしかありません。
非同期処理:マルチタスクの世界
一方、非同期処理は「複数のことを同時に進める」状況に似ています。料理をしながら洗濯をするようなものです。私もマルチタスクできるようになりたい!!!!!w
特徴
- タスクを開始したら、完了を待たずに次へ進める
- 時間のかかる処理は裏で実行し、その間に他の作業ができる
- コールバック、プロミス、async/await で結果を処理
非同期処理のメリット・デメリット
メリット
- プログラムの実行が止まらない
- リソースを効率的に使える
- ユーザー体験が向上する
デメリット
- コードが少し複雑になることも
- エラー処理に注意が必要
- 実行順序の管理が大切
非同期処理のコード例を見てみましょう:
console.log("タスク1開始");
setTimeout(() => { console.log("タスク1完了"); }, 1000);
console.log("タスク2開始");
実行結果:
タスク1開始
タスク2開始
タスク1完了
面白いですね。タスク1が完了する前にタスク2が始まっています。これが非同期処理の特徴です。
※setTimeout は指定した時間(ミリ秒単位)後に、指定された関数やコードを実行するタイマーを設定する関数
まとめ
- 実行順序: 同期は順番通り、非同期は順不同
- ブロッキング: 同期は待つ、非同期は待たない
- 複雑さ: 同期はシンプル、非同期は少し複雑
- 用途: 同期は単純な操作、非同期は時間のかかる処理に
- パフォーマンス: 非同期の方が一般的に効率的
同期処理と非同期処理の違いについて解説しました。これらの違いを理解することで、より効率的なコードが書けるようになります。非同期処理は複雑で理解が難しかったりもしますが、扱えるようになると実装の幅がぐっと広がります。この機会にしっかりと理解していただけると嬉しいです。